為替介入や日本の震災リスク(震災自体は中長期には円安要因だが、保険会社が海外資産を売却するなど一時的とはいえ急激な円高要因となり得る)を避けるため、円絡みの通貨ペアであるトルコリラ円(リラ円)ではなく、スイスフラン/トルコリラ(フランリラ)や、ユーロ/トルコリラのショート(売りポジション)を保有している。
以下、フランリラのショートに関心を持った息子に教えた内容を振り返りながら紹介する。これまでドル円やリラ円など円絡みの通貨ペアしか保有したことがなかった方に参考になればと思う。
実践編は ↑ より。証拠金維持率のシミュレーションができる表のダウンロードが可能。
ドル/円、リラ/円、フラン/リラなどの「通貨ペア」の理解の仕方について
「ドル/円」が上がる:ドルが買われ円が売られる、「リラ/円」が上がる:リラが買われ円が売られる、「フラン/リラ」が上がる:フランが買われリラが売られる、
上記通貨ペアを買いから入る(ロングする)ということは、「ドル/円」:ドルを買い円を売る、「リラ/円」:リラを買い円を売る、「フラン/リラ」:フラン買いリラを売るということ。
上記通貨ペアを売りから入る(ショートする)ということは、「ドル/円」:ドルを売り円を買う、「リラ/円」:リラを売り円を買う、「フラン/リラ」:フランを売りリラを買うということ。
ドル円をロングするとなぜスワップをもらえて、ショートするとスワップ分を支払うの?
【各国の政策金利(2024年5月6日時点)】 米国5.50%、日本:0.00%。スイス:1.50%、トルコ:50.00%
ドル円のロングは上述の通り相対的に金利が高いドルを買い、金利が低い円を売るためスワップポイントを得られる。ショートすると逆の取引となるためロングで得られるスワップ分もしくはそれより多い金額を支払うことになる。
フランリラをロングするとなぜスワップを支払い、ショートするとスワップを支払うの?
フランリラのロングは上述の通り相対的に金利が低いフランを買い、金利が高いリラを売るため、フランリラをショートしていたら得られるスワップ分もしくはそれより多い金額を支払うことになる。ショートすると逆の取引になるためスワップを得られる。
【まとめ】
通貨ペアに関して、前に付く通貨と後に付く通貨の関係性を理解しておく必要がある。
ある通貨ペアを買う(ロングする)というのは前に付く通貨を買い、後に着く通貨を売るということ。
ある通貨ペアを売る(ショートする)というのは後に付く通貨を買い、前に着く通貨を売るということ。
ある通貨ペアが上がるというのは前に付く通貨が買われ、後に着く通貨が売られたということ。
ある通貨ペアが下がるというのは後に付く通貨が買われ、前に着く通貨が売られたということ。